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パフォーマンスを向上させるためには“できる”と“難しい”ことを組み合わせること

パフォーマンスを向上させるためには“できる”と“難しい”ことを組み合わせること
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スポーツ選手がうまくなりたい、パフォーマンスを向上させたいと思っている時というのは、ライバルに勝ちたかったり、自分が目指すところにたどり着きたかったり、それぞれの想いがあると思います。

それを実現させるためにはどうすればいいのでしょうか?

それは、“できる”ことをステップアップさせていくこと、あえて“できない”ことを経験させること、これらを両方うまく組み合わせトレーニングさせることです。

そうすることでよりパフォーマンスが向上し、今まで以上にうまくなる可能性があります。

今日はパフォーマンスを向上させるために、どのように考えるかをお伝えしていきたいと思います。

 


どうすればパフォーマンスは向上するのか?

うまくなるためにはとにかく練習すること。

誰にも負けない努力をすればうまくなるのか?数をやればそれなりにうまくなることはできます。ただ、本当に自分が望んでいるところはもっと上にあるはずです。

そうであればもう少し冷静に視点を変え、どのように行えばいいのか、それを考える必要があります。

そもそもパフォーマンスを向上させるというのはどのような意味なのでしょうか?

パフォーマンスとは?

■パフォーマンスとは?

パフォーマンス【performance】とは、人や組織が持つ能力や才能という意味があります。

Wikipediaより引用:パフォーマンス

調整力とは?

自分の才能を最大限に引き上げるためには、どうすればいいのでしょうか?

誰しもがプロ選手のように身体を動かしたり、使ったりできれば、打てる、投げられる、走れるという想いは抱いているけども、実際に身体を動かそうとすると思ったように身体が動かない。

スポーツがうまい選手というのは、自分の身体を思ったように動かせる、自由自在に身体を操れる能力に長けています。この能力を“調整力”といいます。

■調整力とは?

調整力【coordination】とは、巧緻性,協応性ともいう。体力の一要因とされる身体的能力で,身体各部および感覚,知覚などを合理的に動員して複雑な運動技術を生み出す能力。スピード,バランス,タイミング,反応時間と相関関係が深く,高度の技術を要するスポーツにはきわめて重要な要素とされる。

いわゆるスキル、技術のことを指す。

コトバンクより引用:調整力

パフォーマンスを向上させたい場合、コンディショニングについても考える必要がありますが、ここでいうパフォーマンスは技術のことであり、どうすればよりうまくなれるのかということです。

それは、この調整力を向上させることでスキル、技術力は向上します。

ではどうすれば調整力を向上させることができるのでしょうか?

 

調整力を向上させるには2つの考え方がある

調整力には、コーディネーション【coordination】とコオーディネーション【co-ordination】という2つの考え方があります。

言葉では一文字の違いですが、意味は全く異なります。

コーディネーションについて

コーディネーションというのは、できることをステップアップさせ、常にできる→できる→できるというステップを踏ませる中で、ひとつの運動パターンを習得していくというものです。

コーディネーション

イメージしやすいのは、小さい子供がキャッチボールができるまでのステップです。

いきなり速い球を投げられても受けることができません。

まずは近い距離で下投げで、遅いボールだととれると思います。これが一つ目のできるです。そして次に、少し距離をあけて下投げてボールを投げる。そしてまたできる。

次は、さらに距離をあげてワンバウンドで投げる。次はノーバウンド、そして遅い球から速い球へ変えていく。

次のレベルアップをするためには、できることを段階的に続けるということです。

できないところが今の課題となるわけです。このようにひとつの運動パターンの習得をするためにできるということのステップアップをさせていく。これがコーディネーションの考え方です。

このようなステップアップでひとつの運動パターンの習得は可能ですが、問題は、“ひとつの運動パターンしか習得できない”というところにあります。

さまざまなスポーツの試合というのは、予期しない動きや経験したことがない動きがほとんどで、同じプレー機会はほぼありません。

ですので、このコーディネーションの考えだけでは現場ではあまり役立たないことになります。そこでコオーディネーションの考えを知る必要が出てきます。

コオーディネーションについて

コオーディネーションというのは、基本的にできることを目的としません。

できるようにすることではなく、これまでに経験したことのないことを経験させておくというところに目的があります。

難しい、できないことを数多く経験させることで、試合で予期しないプレーをする必要性に迫られたとき、練習で難しいことを経験しておくと咄嗟に対応できるようになる可能性が高くなります。

野球選手いえば、打球が飛んできてイレギュラーしたときに咄嗟に対応する必要が出てきます。

例えば近距離ノックでバウンドボールを打たれたとき、それを取ろうとする必要はありません。その経験をすればいいのです。そうすると、試合でイレギュラーしたときなど咄嗟のときに反応することができるかもしれません。

どちらかと言えば、試合で重要になるのはコオーディネーションであり、このバリエーションをどれだけ多く練習で経験できるかが試合で勝つポイントになる可能性もあります。

コオーディネーションというのは、できないこと、難しいことを経験させるという目的があります。

このようにコーディネーションとコオーディネーションの両方を組み合わせてメニューを構成することで、スキルや技術が向上し、パフォーマンスの向上につながります。

 

具体的な練習メニューの例について

以前神戸女子大学ラクロス部に専属でトレーナー業をしていたときに行った経験が今でも貴重なものとなっています。

そのときに行ったメニューをご紹介していきたいと思います。

パス練習について(コーディネーション)

先ほどキャッチボールの例をお伝えしましたが、あのようなイメージでさまざまなバリエーションを作り、できるステップアップを図っていきました。

  • 5mの距離でノーバウンドパス
  • 10m     〃
  • 20m     〃
  • 30m     〃
  • 5m間隔でジョグをしながらパス
  • 10m間隔    〃
  • 20m間隔    〃
  • 30m間隔    〃
  • 5m間隔でダッシュしながらパス
  • 10m間隔    〃
  • 20m間隔    〃
  • 30m間隔    〃

これは一例ですが、このような手順で基本的なキャッチする、パスを出すという2つの動きのレベルアップを図っていきました。

この考え方はコーディネーションになりますが、続いてはコオーディネーションについてご紹介します。

パス練習について(コオーディネーション)

できない前提でさまざまなパスとキャッチの練習を行っていきました。

キャッチ

  • 速い球のショートバウンドを捕る
  • キャッチするとき手を逆にする
  • 面を立てず、横のままキャッチする
  • 背走でキャッチする
  • 股の間で捕る
  • <

    パス

    • 遠投をする
    • サイドスローのようにパスを出す
    • アンダースローのようにパスを出す
    • 背中側にパスを出す
    • 向いている方とは逆にパスを出す
    • 高いバウンドをさせてパスを出す

    これらは一例にすぎませんが、このような内容を常に選手には提案し、できるようになると意味がないため、慣れてしまう前に違うメニューに変え、常に新鮮さを保っていきました。

    すると、面白かったのが、全体に対応力が出てきたり、今までにしなかったプレーを自由に発想しするようになりました。

    また、型にはまらず、自分が考えたことに積極的に実践してみるような姿が見えるようになりました。

    本来の得たい効果も感じることができましたし、それ以外にも選手自身の頭も柔らかく、自分達でより考えるようになったことも実感できた経験でした。

    このようにパフォーマンスを向上させるために、コーディネーションとコオーディネーションという2つの考え方を参考に、調整力の向上を図っていきました。

     

    常に考える必要があるのは、何のために行うのかという目的

    ラクロス部に所属していた頃は口癖のように選手たちに伝えていたのが、「何のためにやっているのか、その目的や意図を理解した上で実践すること」ということでした。

    流行りのトレーニングが良い結果につながるとは限りませんし、古いと言われるトレーニング法が効果がないわけでもありません。

    大切なことは、今の自分をレベルアップさせるためにはどうすればいいのかを理解し、そこで出てきた課題に対してトレーニングなり練習を行うこと。

    何かをただこなすだけでは高いレベルのパフォーマンスを発揮することはできません。

    目的を理解し、それに対してどのように行うのか、具体的なやり方を理解した上で実践することでより効果を上げることができ、選手として高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

    さまざまな情報がある中で、それに振り回されず、しっかりとした軸を持つためには、このような考え方をしっかりとおさえておくことも大切なことだと思います。

     

    まとめ

    パフォーマンスを向上させるためには、練習だけではいけないですし、コンディショニングという基礎体力をバランスよく向上させる必要があります。

    よりうまくなるためには調整力を向上させる必要があり、その調整力にはコーディネーションとコオーディネーションという2つの異なる考え方があることをお伝えしていきました。

    これらをうまく組み合わせ、できる→できる→できるというステップを踏ませること、そしてできないこと、難しいことを経験させることでスキルアップを図ることができます。

    トレーニングは発想が重要で、基本的な考え方は上記のような考え方ですが、メニューはこれらを応用し、数百種類用意する必要があるかもしれません。

    それだけ試合では無限のパターンでプレーが行われるということです。それをどれだけ練習中に想定して経験させるかが重要になります。

    では、最後に今日の内容まとめをお伝えしていきたいと思います。

    • パフォーマンスを向上させるためには、練習とコンディショニングの向上を考える必要がある
    • スキル、技術の向上には調整力の向上が必要である
    • 調整力とは、コーディネーションとコオーディネーションの2つの考え方ができる
    • コーディネーション=できるというステップアップをして1つの動作パターンを習得すること
    • コオーディネーション=できない、難しいことを経験させ、咄嗟のときに備えること
    • これらをうまく組み合わせることでスキル、技術は向上しうまくなる

    このような内容でお送りしていきました。

    今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

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